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~する前に一覧><脱サラをする前に*リンクフリー 全頁無断転載禁止 2014年8月更新

損害保険加入する前に(2)

はじめに 傷害保険 火災保険 自動車保険

<傷害保険>

 生命保険のところでも少し触れましたが、基本的に傷害保険は自分自身が「ケガ」をしたときに支払われ る保険です。専門家ふうに言うなら「急激」「偶然」「外来」という要件を満たしていることが必要ですが、それ はともかく「ケガ」をしたときのための保険です。ですから、病気をしたときには保険は適用されません。因 みに、病気のときに保険が適用されるのは生命保険ですが、一般的な生命保険は「ケガのときも病気のと きも」、と理由を問わないものがほとんどです。
 ここまでお読みになりおわかりのように、保障額が同じ入院日額の場合、保険料は傷害保険より生命保 険のほうが高くなっています。ケガを負った理由の対象となる範囲が、生命保険のほうが広いですし、病気 で入院した場合は日数が長引く傾向が強いですので当然の結果です。広告などを見るとき、入院日額に対 して保険料があまりに安いときは、保険の対象となる適用範囲を確認することは重要です。仮に、「病気で も出る」と思いこんでいて、実際に病気を患ったときに「ケガの場合しか」出ないとわかったとなれば、とても 悲惨です。
 このように、生命保険は傷害保険の代わりを務めることができますが、傷害保険は生命保険の代わりを 務めることができません。そうであるならば、傷害保険に入るよりは生命保険に入るほうが効率的である、 と私などは思ってしまいます。もちろん、お金に余裕のある人は両方に入ればいいのですが…。因みに、両 方の保険に入っていて、運悪くケガをして入院したときは、両方の保険から保険金が支払われます。
 傷害保険で割安な保険に、交通傷害保険があります。これは、「交通」と書いてありますように、「交通用 具」に関連した事故でのみ支払われる保険です。例えば、自動車や電車などに乗っていてケガをしたときに 保険が適用されます。このように「交通」と限定してありますので保険料が安いのですが、人によっては便 利な保険といえるでしょう。ある保険会社はその保険料の安さを前面に押し出して広告を出していますが、 「対象となる事故を勘違いしている人がいないか」と私は心配しています。
 傷害保険でトラブルになることが多いのは「むち打ち症」などの扱いです。ケガを負い「首が痛い」とか「腰 が痛い」と自分だけが訴えても保険金が支払われることはありません。こうした症状には必ず「他覚症状」 が求められます。わかりやすく言いますと、医師の診断書です。傷害保険では保険金請求には医師の「診 断書」の提出が必要です。「むち打ち症」や「腰痛」などの場合は、病院のほかにマッサージ師や整体師に かかることもあります。こうした治療に関しては、保険会社やそのケースにより異なるようですが、一般的に は、医師ではないので保険金は「減額されて」支払われることが多いようです。こうした点も契約の際に確 認しておきましょう。
 傷害保険にはいろいろな特約をつけることができますが、どのような特約をつけるかはとても重要です。 例えば、「就業中の危険不担保特約」といった特約をつけますと、仕事中にケガを負っても保険の対象にな りません。反対に、仕事中のみ保険の対象となる特約もあります。契約のときに、保険料を抑えるためなど の理由で、なにかの特約をつけていた場合、保険金が支払われないケースもあります。特約についても確 認しておくことは重要です。

 傷害保険で保険金が支払われない主なケースを紹介しますと、地震時のケガ、ケンカをした際に負った ケガ、本格的な登山でのケガなどがあります。契約の際、営業の人は「保険が出るケース」ばかりを説明し ます。「出ないケース」についても遠慮せずに確かめるようにしましょう。

 最後に私の考えをお伝えしますと、保険は「もしものとき」のために備えるものです。しかも、その「もしも」 はそうあるわけではありません。できるだけ、保険料を抑えたいのなら「生命保険」だけでもよいのではない でしょうか。

<傷害保険>終わり。

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