~する前に一覧><脱サラをする前に*リンクフリー 全頁無断転載禁止 2020年8月更新

生命保険加入する前に(2)

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<第2講>

 話を戻しますと、生命保険には「死亡保険」と「医療保険」がありますが、まずは第一義である「死亡保険」 について説明します。

 「死亡保険」には下記の2種類があります。

・期間を定めて契約する保険(定期保険) と
・いつかわからないが死亡するまでを保障する保険(終身保険)

 この2つを保険料で比べますと「終身保険」の方が当然高いのです。人間は誰でもいつか必ず死ぬのです から保険金 は必ず支払われますので高いのです。それに比べ「定期保険」は 「定めた期間に死亡する」 とは限らないのですから保険料は安く なります。支払う確率が低いほうが保険料が安くなるのは当然です。 極端に言いますと、終身保険は死ぬまで貯金していると考えてよいと思います。どちらにしましても、生命保 険はいつ死亡しようと支払わ れる保険金は同じなのですから早く死亡したほうが保険を支払っている期間 が短く少ない保険料で済むので得したことにはなります。…縁起でもないことを言ってしまいました。すみま せん。

 以前、自殺した契約者に保険金は支払われるか、が裁判で争われました。最高裁の判決は高裁の判決 を破 棄し「保険金は支払われるべきもの」と判決を出しました。もし加入するときに勇気がありましたなら保 険会社に尋ねてみるのもよいでしょう。

 定期保険は加入する年令が高いほど保険料が高くなります。これも当然ですね。年齢が高くなるほど、死 亡する確率が高くなるので すから…。私が20代で契約した保険は終身保険200万円と定期保険(10年間) 2800万円を組み合わせた保険でした。
 このように一般的には「終身保険」と「定期保険」の2つの保険を組み合わせて加入している方がほとんど のはずです。もし終身保険だけにし てしまうと保険料がとても高くなってしまいます。保険会社では、保険料 を抑え「売りやすくする」意味でもこうした販売が主流とな っていました。このことは今考えると悪いことばか りではなかった気もします。昔は想像もつかなかった生命保険 会社の破綻が起きたからです。終身保険な ど貯蓄性の高い保険は保険金の削減もありました。本来あってはな らないことです。こうしたことから考え ますと、「定期保険」のように保険料が安く掛け捨てのほうが消費者としては安心感が得られるのではない でしょうか。


 では保険金はいくらにすべきか…。
 自分が死んだときに困る人がいなければ、「死亡保障の生命保険は加入しなくてもよい」 と私は考えてい ます。しかし、奥さんやお子さんがいる場合、大黒柱がいなくなるわけですから生活ができなくなってしまい ます。保険はそのために入るべきものです。例えば、住宅ローンが残っているならばそのローン残額に保 険金を設定するのも1つの考え方でしょう。もしものときに残された奥さんたちは住居の心配を することなく 生活することができます。

しかし、通常、住宅ローンを組むときは団体生命保険に加入するのが一般的です。 これは銀行が「とりっぱぐれ」を防ぐための措置ですが、契約者にとっても、死んだあとの住宅ローンの心 配をしなくてよいというメリットにもなります。

 もし、住居や生活の心配がないならお子さんが進学できるだけの保険金に設定すればよいのです。もし、 自分がいなくなったあと奥さんやお子さんに優雅な生活を送らせてあげたいならもう少し大きな保険金に設 定します。しかし、それはなんか損した気分になりますよねぇ。一般的に、保険会社は保険金が高いほうが 会社の売上げが高くなりますので高い保障額を勧めがちです。しかし、保険料の出費も考え自分の生活状況に 見合った保険金を設定するのが理想的です。間違っても保険会社の言いなりで保険金額を設定しないよう にしましょう。

第2講おわり。

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