PR
<~する前に一覧><脱サラをする前に> *リンクフリー 全頁無断転載禁止 2010年6月更新
<はじめに>
私は仕事柄、学生さんと接する機会が多くあります。特に、地方から上京してきた学生さんと話すことが
多いのですが、いろいろな学生さんとお話をするのはとても楽しいひとときです。
学生さんは月日が過ぎるにつれて変わっていきます。上京して間もない頃は、やはりどこかウブな雰囲気
がありますが、半年経ち、1年経つ頃にはすっかり東京の空気に馴染み、今どきの若者になってきます。そ の変わる様をいつも興味深く見ています。
そのように変わっていく学生さんが3年生ともなると就職を意識するようになります。そして就職試験を受
けるようになると、現在の就職戦線について私にいろいろと話してくれます。
ある女子学生さんは、面接試験を受けたあとに来て言いました。
「これまで、他人から厳しいことを言われたことがなかったのでちょっと落ち込んでます」
最近の就職戦線の厳しさは、特に女子学生を襲っているようで、そのような状況で面接官からかなり厳し いことを言われたようでした。
また、ある男子学生さんはリクルートスーツで身を固め、こぼしました。
「なんか、思ってたより厳しいです。正直、ショックです」
この学生さんはいつもにこやかな表情をした明るい人でしたので、そのときの落ち込んだ表情から「超買 い手」となっている就職市場の厳しさが伝わってきました。
マスコミでも就職氷河期を伝えています。私は、学生さんの生の声も聞いています。その両方の情報を得 て、私は感じるところがありました。
「…なんか違うな」
私には、学生さんたちの就職試験に対する取り組み方・考え方が本来あるべき姿とはズレているように見
えます。それは学生さんたちを取り巻く環境が原因であるように思います。学生さんは「就職戦線」という渦
の中に入りますと、どうしても自分を見失いがちです。人生で初めて経験する試練ですから当然です。思う
ようにことが進まず、自分の思い通りの結果が得られないのですから、心境的には羅針盤のない航海に出
たようなものでしょう。そうしますと、いつのまにか本来自分が希望していた方向と違った方向へ進むことも
ありえます。あとから考えると、「なんであのとき…」などと後悔することになります。
いつの時代もそうですが、氷河期と言われる就職状況のときでもすぐに内定を獲得できる学生はいます。
しかし、そうした優秀な学生ではなく、平凡と言っては語弊がありますが、ごく一般的な学生は内定を獲得す
るまでに悩み苦しむのが普通です。私は、そうした学生さんを応援すべくこのテキストを書きました。現実的
に考えるなら、100%満足する就職結果を得ることは難しいでしょう。ですが、「後悔しない」就職活動はでき
るはずです。周りに惑わされることなく自分の信念に沿った活動をすればよいのです。学生さんが「後悔し ない」就活ができるよう、少しでも参考になれば幸いです。
<はじめに>終わり
はじめに 第1章 第2章 第3章 第4章
<~する前に一覧><脱サラをする前に>
PR